2026.10.14

商品写真は、誰のために撮るのか。|その先にいるお客様のこと

商品撮影のご依頼をいただくとき、私が意識していることがあります。

それは、ご依頼くださる企業や担当者様だけでなく、その先にいるお客様のことも考えるということです。

写真を実際に見るのは、ECサイトで商品を探している人かもしれません。

SNSで初めてその商品を知る人かもしれません。

私自身、フードフォトグラファーであると同時に、一人の消費者でもあります。

この仕事を通して、素晴らしい商品や、それを届けようとする方々の熱い思いに触れ、何度も感動してきました。

今回は、商品写真を「誰に届けるのか」という視点についてお伝えします。


■ ひとつの商品には、たくさんの人が関わっています

ひとつの商品が世の中に届くまでには、たくさんの人が関わっています。

商品を企画する人、素材を選ぶ人、製造する人、パッケージを考える人、販売する人。

撮影の現場でも、担当者様とお話しする中で、

その商品ができるまでの背景や、関わってきた方々の思いに触れることがあります。

普段、私が手に取る商品も、そうした多くの人の仕事によって届けられているのだと感じています。

写真撮影は、その長い過程の中のほんの一部分です。

だからこそ、それまで大切にされてきたことを、写真でもきちんと受け取ってつないでいきたいと思っています。


■ 写真を見るのは、商品をまだ知らない人かもしれません

商品に関わっている方にとっては、当たり前になっている魅力や特徴があります。

でも、その商品を初めて見るお客様は、まだその魅力を知らないかもしれません。

どんな味なのか。

どんな食感なのか。

どのくらいの大きさなのか。

どんな時間に楽しめるものなのか。

写真から分かることが、商品を選ぶきっかけになることもあります。

私自身も、一人の消費者として、写真を見ながら商品を選ぶことがあります。

だからこそ、作り手の思いを大切にするのと同じくらい、

初めて商品を見る人にどう伝わるかも大切にしたいと考えています。


■ 「伝えたいこと」と「知りたいこと」の間に

作り手が伝えたいことと、お客様が知りたいこと。

その両方が、いつも同じとは限りません。

例えば、素材へのこだわりを伝えたい商品なら、その素材の特徴が感じられる写真。

食べる楽しさを届けたい商品なら、食卓に並んだときの様子が想像できる写真。

商品そのものを分かりやすく見せることが必要な場合もあります。

どれかひとつが正解ということではなく、

写真を使う場所や、見てくださる人によっても、必要な見せ方は変わります。

作り手が大切にしていることを、受け取る人にも分かりやすい形にする。

その間をつなぐことも、商品撮影の大切な役割だと感じています。


■ 写真の先にも、人がいること

商品撮影では、商品の魅力を伝えるために、光や構図、スタイリングを考えます。

そして、その写真を見る人のことも、忘れずにいたいと思っています。

忙しい毎日の中で商品を探している人。

誰かへの贈り物を選んでいる人。

初めての購入で、少し迷っている人。

そんな方々に、商品の魅力が無理なく、誠実に伝わる写真でありたいと思っています。


■ まとめ

商品写真は、ご依頼くださる企業のためのものであると同時に、その先にいるお客様へ届けるものでもあります。

商品に関わってきた方々が大切にしていることと、これから商品を手に取る方が知りたいこと。

その両方を考えながら、写真をつくっていきたいと思っています。

前回は、きれいに撮ることだけではなく、商品の魅力を伝えることについてお伝えしました。

今回は、その魅力を届けたい相手について。

そして次回は、撮影した写真を納品したあと、どのように活かしていけるかについてお伝えしたいと思います。

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Food Photographer Aki



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