2026.10.09
「きれいな写真」の、その先へ。|商品撮影で大切にしていること

「ECサイトの写真に統一感がなくて」
「自社で撮った写真の仕上がりに物足りなさを感じて」
そんな理由から、プロへの商品撮影を検討される方もいらっしゃいます。
写真がきれいであることは、もちろん大切です。
ただ、私が撮影のときにいちばん意識しているのは、「きれいに撮ること」そのものではありません。
今回は、商品撮影をするときに私が大切にしている視点についてお伝えします。
■ 「きれい」は、目的ではなく手段です
写真がきれいに撮れていることと、商品の魅力が伝わっていることは、必ずしもイコールではありません。
構図が整っていて、光もきれいで、仕上がりとしては申し分ない。
それでも、「結局この商品の、何がいいのか分からない」という写真になってしまうことがあります。
私が商品撮影で大切にしているのは、「きれいに見せること」だけではなく、
「その商品が持っている魅力を、きちんと伝えること」です。
きれいであることは、そのための大切な手段の一つだと考えています。
■ 商品の魅力は、商品自身が教えてくれます
商品の魅力は、撮影する側が勝手に作り出すものではありません。
この仕事を重ねる中で、学ばせていただいたことでもあります。
その商品がどんな素材でできているのか。
どんな思いで作られたのか。
どんな人に、どんな場面で食べてほしいのか。使ってほしいのか。
最終的に届く先であるお客様に、どんな気持ちになってほしいのか。
こうしたことを事前に伺いながら、その商品が本来持っている魅力を、撮影でどう形にできるかを考えています。
派手な演出や過剰な加工で「良く見せる」のではなく、
その商品がもともと持っている魅力を、きちんと引き出すこと。
それが、私が撮影で目指していることでもあります。
■ 「撮る前」に話を伺う理由
だからこそ、撮影前のヒアリングも大切にしています。
商品の背景や、伝えたいことを伺う中で、
「実は、ここが一番のこだわりなんです」という話が出てくることもあります。
商品に関わってきた方も、お話する中で
改めていちばん伝えたい商品の強みを再発見されることもあります。
そうして見えてきた魅力を、写真の中でどう表現するか。
例えば、素材の良さを伝えたいなら、その質感が分かる光や寄りの構図を選ぶ。
食べる場面を想像してほしいなら、器や小物の種類や合わせ方を考える。
何を伝えたいかによって、写真の見せ方も変わってきます。
■ 「映える写真」と「伝わる写真」は、違うことがあります
SNSなどで「映える写真」という言葉をよく耳にします。
もちろん、目を引くことも大切な要素です。
ただ、目を引くことだけを最優先にしてしまうと、商品そのものの魅力から離れてしまうこともあります。
私が大切にしたいのは、見た瞬間に「きれい」と感じてもらうことだけでなく、
「この商品、良さそう」と自然に伝わることです
見た人に「この商品、良さそう」と、自然に伝わる写真です。
写真そのものが主役になるのではなく、商品が持つ魅力が主役になるように。
そのために、光や構図、スタイリングを一つひとつ考えています。
■ まとめ
商品撮影で大切にしているのは、きれいに撮ることだけではなく、
その商品が持っている魅力を、きちんと伝えることです。
そのために、商品の背景やこだわりを伺いながら、どんな写真にするのがよいかを考えています。
写真そのものが主役になるのではなく、商品が持つ魅力が、見る人に自然と伝わるように。
次回は、その「伝える相手」について、もう少しお伝えしたいと思います。
写真を届けたい相手は、依頼してくださる担当者様だけでなく、その先にいる消費者の方々でもあるからです。
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