2026.07.01
Aki Journal
旅が教えてくれた、「晴れ」より大切なこと。

6月、高千穂を訪れました。
天気予報は、ずっと雨。
それでも、気持ちは晴れやかで、出発前から「雨で困る」という印象はありませんでした。
羽田空港は晴天で、濡れることもなく出発。
飛行機は少し遅れましたが、読みたかった本が思いのほか進み、心配する気持ちもありませんでした。
宮崎空港に着くと、予報通り雨。
でも、「台風じゃなくてよかった」そう思っていました。
宮崎空港駅から特急「ひゅうが」で延岡駅へ向かう間も、雨は静かに降っていました。
延岡駅に隣接するスターバックスに立ち寄ると、スタッフの方が笑顔で声をかけてくださいました。
「明日、高千穂なんですね! 高千穂は晴れても、雨でも美しい場所なので。」
その一言は、遠方から訪れた私たちにとって、何よりのおもてなしでした。
その夜のホテルは駅の目の前。
翌朝の天気予報も雨でしたが、出発の時間にはまだ降っていませんでした。
高千穂へはバスで向かいます。
雨が降るのは、バスで移動している時間だったり、ホテルで過ごしている時間だったり。
歩き始めるころには雨がやみ、また移動すると降り始める。
そんなことが何度も続いた旅でした。
「旅は思い通りにならない。」
そう思っていたのに、振り返ると、神々に守られているような、そんな癒しと浄化の旅でした。
思っていた以上に、見えない何かに守られていたような気持ちになりました。
不思議なことに、宮崎への旅を楽しみにしていた前の週、
大好きな方からお礼とともに宮崎マンゴーが届きました。
偶然と言えば偶然。
でも私には、一つの物語のような、小さな奇跡に感じられました。
写真の仕事をしていると、本当は存在していない「完璧」を求めたくなります。
晴れた日。
きれいな光。
思い通りの時間。
でも、本当に心に残る写真は、完璧だから生まれるとは限りません。
今を生きている実感。
五感が研ぎ澄まされる体験。
土地が持つ空気。
そういうものを受け入れたときに、写真にはその場所らしさが宿るような気がしています。
暮らしも同じなのかもしれません。
思い通りに整えることよりも、今ある時間を受け取りながら過ごすこと。
そんなことを、少しずつ大切にしたいと思うようになりました。
旅は、遠くへ行くことだけではなく、自分の暮らしを見つめ直す時間でもあるのだと思います。
そして、その感覚は、私が料理を撮るときも、
ブランドの世界観を形にするときも、いつも大切にしている視点です。
写真も、旅も、暮らしも。
私にとっては、「その土地らしさ」や「その人らしさ」を見つける時間なのかもしれません。
Aki Journalでは、
暮らしや感性のこと。
働き方や仕事との向き合い方。
旅先での出会いや気づき。
そして、写真やビジュアルについて感じたこと。
そんな日々の小さな出来事を、自分の言葉で少しずつ綴っています。
お仕事で関わる皆様にとっても、ほっと一息つける読み物になればうれしいです。